レーシックの真実

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レーシック術後の視力低下

レーシックによる近視矯正では術後経過とともに少しずつ近視化するのが普通である。

遠視矯正では逆に遠視化する。
これらを総称して戻り regressionという。

これはRKによる近視矯正で少しずつ遠視化することと好対照をなす。

戻りの原因は不明ではあるが、近視矯正で近視化し、遠視矯正で遠視化すること、RKで遠視化することから考えて、角膜中央部の突出が近視化、周辺部の突出が遠視化と関係しているであろうことが容易に想像される。

レーシック後の視力低下

↓角膜の一般的な、周辺部の突出の経過期間

手術後の再近視化

したがって、術前の屈折矯正が高いほど、術後の角膜厚が薄いほどregressionを起こす可能性が高い。

鑑別すべきは白内障である。
もともと近視の強い症例では比較的若年で水晶体の核硬化が進み近視化することがある。

戻りを認めた場合の対処方法は複雑である。基本的にメガネ、コンタクトなどの矯正手段を進めるのがよい。

老眼世代の場合、多少の戻りは近方視の点でかえって好都合であることを説明する。
メガネ、コンタクトに対する寛容が得られない場合、薬物療法や追加矯正を考慮する。

薬物療法にはβブロッカーの点眼が用いられる。
作用機序は不明であるが、βブロッカーの点眼で戻りによる裸眼視力の低下が改善することがある。ただし、長期的な効果は期待できない。

術後数年経ってもフラップを持ち上げることが可能であり(lifting)、実質面に再びエキシマレーザーを照射することは容易であるが、再照射により角膜厚がさらに薄くなり、ectasiaの危険性が増加することを念頭においておく必要がある。一般的には角膜ベットの厚みを250μm、全角膜厚を400μm確保すればよいとされるが、逆にこれらの厚みを確保したとしてもectasiaを防げる保障はない。

したがって、追加矯正は最初の手術にも増して慎重に計画しなければならない。

レーシックの失敗