レーシックの真実

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ハログレア

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ハログレア

術後直後にレーシック患者が体験するハロ、グレア、或いはブレた見え方というのは、厳密には区別し難いものです。正確に表現すると、グレアは主に手術後の角膜の炎症に起因して、主に短い波長の可視光線(青〜白い光:蛍光灯の光など)が角膜内で散乱され「にじんで」見える見え方をします。しかし時間の経過やステロイド点眼薬の使用により、次第に軽減することが一般的です。時間のスパンとしては1週間、2週間、4週間という感じで徐々に低減していきます。通常、フラップ作成をイントラレーザーによりなされた場合の方が、マイクロケラトームよりも明らかに遷延化する(長引く)傾向があります。つまり、イントラレーザーには様々な長所がある反面、角膜に与えるストレスはそれなりに大きいものだと考えるのが賢明です。以上のことから、4週間以上経過して残っている「にじんだ見え方」はグレアではない可能性が高いと考えられます。とくにマイクロケラトームを使用した場合はそうだと考えられます。(そのため、通常のレーシック手術が行われた場合、ステロイド点眼薬などの消炎点眼剤は4週間程度で中止してよいということになります。)

さて、レーザーの照射されている角膜面(これをオプティカル・ゾーン(OZ)と呼びます)の直径は通常6.0-6.5mm、カスタムビュー照射で8.0mm程度です。この時、皆さんの瞳孔径がOZよりも大きいと、矯正されていな角膜面を通して外界からの光が瞳孔を通過するために起こる現象がハロ現象と説明されています。これをもってカスタムビュー照射はハロ現象を引き起こし難いと考えられ、考案された照射プログラムです。ハロ現象の特徴は、時間の経過とともにグレア現象が治まり、より一層はっきりと認識できるようになることです。見る物の周囲にうっすらと、場合によってはくっきりとオーラのようなにじんだ光輪が見えることです。通常、ハロ現象単独で出現する場合、さほどつらい状況ではないはずですが、多くのレーシック体験者はハロ現象を「悪の権化」の如くに感じていることが多いようです。そのような場合、(私の経験からは)純粋なハロ現象以外のことが起こっていることが多いように思います。

さらに、術後に残った近視や乱視、或いは過剰な矯正(つまり遠視)、はたまた照射ズレによってブレて見えることがあります。これを主観的にハログレと感じることがあります。じつに複雑です。しかしながら、通常のグレアは眼科医の顕微鏡(細隙灯顕微鏡(通称スリット))で、熟練した眼科医が観察すれば、すぐに判断や対処ができます。また術後の残余近視・乱視、照射ズレは角膜形状測定装置(通称トポ)や屈折測定装置(通称レフ)で容易に検出できます。しかし厄介なのが、術後に生じた遠視です。患者さん本人の調節反応が入るため、全自動レフでは検出がほぼ不可能です。これを判断するためには、瞳孔の動きや明暗反応、検影法とよばれるマニュアル式屈折検査(通称スキア)などを用いて経験的に判断することが肝要です。薬物のアトロピンやサイプレジン等の調節麻痺点眼剤の併用で完全に調節を取り去る処置を行うと、ある程度正確に遠視を検出することができますが、その後1週間はかなりつらい見え方に我慢して頂かなくてはならないので、レーシック術後検査としては通常は行いません。ミドリン等を用いて簡易的に調節麻痺をさせる方法もありますが、若い方の遠視や微妙な遠視の検出は難しいと考えられています。

最後に、ハロ現象は十代の患者さんで発生したことがありません。また発生頻度もイントラの方がマイクロケラトームよりも高いように感じています。実際に高いエネルギーでイントラ照射した場合、手術翌日の瞳孔径は明らかに大きくなっています。これらのことはハロ現象の出現が単に、術前の瞳孔径 対 OZではないということを物語っているのでしょう。